この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。
頭が良い犬と言われて思い浮かべるのは、どんな犬でしょうか?
おそらく、警察犬のシェパードや、盲導犬のラブラドールレトリバーなどが思い浮かぶのではないかと思います。
洋犬は頭が良い?
頭の良い犬で検索してみても、外国の大型犬がほとんどで、残念ながら柴犬が上位に入っていることはありません。
小型犬で調べてみても、やはり外国の犬ばかりで、柴犬は入っていません。
でも、実際に飼ってみると、柴犬は飼い主の指示をちゃんと理解し、行動することができます。
頭が良いと言われる犬と、柴犬は一体何が違うのでしょうか?
柴犬は猟犬だった
昔、犬を飼うのは番犬としてだったり、猟のために飼うのが当たり前でしたが、ペットとして飼われるようになったのはここ最近のことです。
柴犬も、元々番犬や猟犬として飼われていることが多かったのですが、海外での柴犬人気もあって、柴犬をペットとして飼うことが当たり前になってきました。
柴犬は、飼い主には従順ですが、他の人には懐かず、協調性もあまりありません。
猟犬だった柴犬は、自分で考え行動する能力に長けています。
だからこそ、警察犬や盲導犬のように、人に指示される仕事には向いていないとも言えます。
柴犬だけでなく、日本犬のほとんどが同じ理由で、一般的に頭が良いと言われる犬がしているような仕事には向いていません。
猟に向かない犬種がある?
逆に、警察犬や盲導犬に向いている犬は、どちらかと言えば猟には向かない犬種です。
猟犬は、状況に応じて人に指示されなくても、自主的に行動できる犬が向いているのですが、警察犬や盲導犬が、勝手に行動したら大変なことになってしまいますよね。
つまり、性格的に向き不向きがあるだけで、それが頭の良し悪しというわけではないのです。
猟犬だった名残
散歩中に、虫などの「獲物」を見つけた時の柴犬は、ふとした瞬間に「猟犬」の顔を見せることがあります。
足音を立てずに低姿勢で近づいたり、日頃見せない跳躍力を発揮したり、まさに「ハンター」です。
あまり自由にさせるのは良くないかも知れませんが、散歩の時間が許す限り、そんな柴犬を観察するのも楽しいですよ。
犬種による頭の良し悪しはほとんどない
どんな犬種でも、元々頭が良いとか悪いとかはほとんどありません。
大切なのは、その犬に合ったしつけをしっかりと行っているかどうかです。
言うことをきかないのは、その犬のせいではなく、しつけた人間の責任です。
柴犬をしつけるには
柴犬は基本的に飼い主以外には懐かない犬種です。
そのため、しつけも飼い主がするのが理想です。
物覚えは悪くありませんが、飽きっぽいところがあるので、ダラダラとするのではなく、短い時間でするのがポイントです。
気が長い性格の柴犬もいますが、長時間すると疲れるのは犬も人も一緒です。
しつけは人間の赤ちゃんと同じだと思って、根気良く何度も教えるしかありません。
頭が良いと言われているシェパードやラブラドールレトリバーも、基本的なしつけ方は一緒です。
一度パターンを覚えてしまえば、一度言っただけで覚えてしまうこともあります。
たとえば、初めて「お手」を教えるのに時間がかかったとしても、次に「おかわり」を教えるときに、「お手」のパターンを理解していると、覚えるのが格段に早くなります。
犬にもちゃんと学習能力があるので、あせらずしつけていきましょう。
その犬としっかり向き合って、心を通わせることができれば、犬はちゃんと答えてくれます。
柴犬のトイレトレーニング
柴犬のしつけの中で困ることに、トイレトレーニングがあるのですが、柴犬はトイレにこだわりがあります。
頭が良いというよりは、縄張り意識が強いからだと思うのですが、たとえ室内で飼っていても、一度外でトイレをすることを覚えると、よほどのことがない限り家の中でトイレをしなくなってしまいます。
室内で飼っている柴犬にとって、その家(部屋)は自分のテリトリーです。
柴犬は元々、テリトリー内にトイレがあるのを嫌がる傾向にあります。
外の世界を知らなければ、その中でトイレをするしかないのですが、お散歩デビューをして外の世界を知り、その時に外でトイレをすることを覚えると、もう部屋でのトイレには戻れません!
きっぱりとあきらめて、外のトイレに切り替えるか、外でも室内でもトイレができるようにするか、外ではさせないで室内だけにするかは、飼い主の考え方次第です。
室内だけにしたい場合は、散歩に行く前に必ずトイレを済ませるなど、外でしない工夫をした方が良いでしょう。
柴犬はかなり頑固な性格ですので、特にトイレは早めに対策をした方が良いです。
まとめ
柴犬の頭の良し悪しをまとめると、以下のようになります。
- 柴犬は頭は良いが、飼い主の言うことしかきかない
- 警察犬や盲導犬のように、人に指示されて仕事をする犬には向いていない
- 元々猟犬だった柴犬は、状況に応じて自主的に行動することができる
- 他人になつかないため、しつけは飼い主がした方がよい
- 柴犬の性格を理解して、しつけをする
柴犬は決してフレンドリーな性格ではありませんが、飼い主にしかなつかないというのは、飼い主を特別な存在として認めてくれている証拠でもあります。
ベタベタした関係を好まず、つかず離れずの距離を保ちながら、そばにいてくれる柴犬。信頼関係をしっかりと築いて、柴犬と毎日楽しく過ごしていきましょう!