柴犬はどんな性格?
真っ先に思いつくのは、おそらく頑固とか気難しいとか、ちょっと扱いにくい性格と思っている方も多いのではないでしょうか。
柴犬は、古来からずっと日本人と関わってきた犬です。
その関わりも、昔は猟犬や番犬としてでしたが、最近はペットとして飼われることが一般的になってきました。
しかし、柴犬の性格や気質は古来のままなので、愛玩犬のような人懐っこさや愛想の良さは期待できません。
また、シェパードやゴールデンレトリバーのような賢さも、柴犬には期待しない方が良いと思います。
柴犬も賢い犬なのですが、指示を聞いて行動するには向かない性格をしているのです。
なぜなら、先述したとおり、元は猟犬だった柴犬。
飼い主のいうことは聞きますが、指示通りに行動するのではなく、柴犬は、ある程度自分の意思で行動する方が得意だからなのです。
そのため、警察犬や盲導犬のような、指示通りに動くことを求められる仕事には向きません。
だからこそ、状況に応じて自分で判断し、行動する必要がある狩猟に向いている性格なんですね。
柴犬は日本人っぽい?
柴犬は日本犬です。
だからなのか、その性格はどことなく日本人を思い起こすところがあります。
日本人は家族や集団などの社会生活を大切にする民族なので、大概のことは妥協しますが、どうしても譲れない部分だけは頑なな人も多いのではないでしょうか?
実は柴犬も同じで、基本的に飼い主や家族には従順なのですが、家族以外の人には懐かないため、ちょっと難しい、扱いにくい性格と思われてしまいがち。
外国人のように、誰とでもハグするようなフレンドリーな関係はちょっと苦手な日本人も多いと思いますが、それは柴犬にも当てはまります。
柴犬は付かず離れずの関係を好み、パーソナルスペースが広いため、そのスペースに許可なく入ってくる人や犬が苦手。
このように、べったりとした関係は好まないところや、頑固だけど、自己主張はそんなに激しくないところなど、どことなく日本人にも当てはまると思いませんか?
上下関係を大事にする
一緒に暮らす家族の順位付けをして、その家族の中で誰がボスなのか?
まずは、それをしっかりと見定めます。
ボスがわかったら、その人を自分の飼い主と定めて服従する。
その律儀さが、柴犬が主人に従順といわれる所以です。
誰にでも尻尾を振って愛嬌を振りまくフレンドリーな洋犬とは対照的に、柴犬は決まった人にしかなつかない、一途な性格をしています。
柴犬がなつくのは、飼い主とその家族だけ。
だからこそ、従順なのです。
飼い主にだけツン、家族にはデレな性格
意外にも、一番信頼して忠誠を誓っている飼い主に対して、柴犬はつれない態度を取ることで有名なのを知っていますか?
飼い主の車の音が近づくとソワソワし始めて、玄関先でウロウロしながら、その帰りを今か今かと待っているのに、いざ帰ってくると、なぜか慌てて逃げて、別に待ってないよ!と言わんばかりの態度を取ります。
大好きな飼い主が帰ってきて、すごく嬉しいはずなのに、わざと距離を取って、知らん顔。
飼い主が名前を呼んだり、ただいま!と声をかけられると、本当は嬉しいくせに、それを顔には出さず、仕方なさそうに近づくだけ。
ところが、飼い主以外の家族が帰ってくれば、尻尾が千切れんばかりに喜び、
触って触って!と頭やお尻を擦り付けて、スキンシップを求める甘えっぷり。
柴犬だけど、このときだけはデレデレです。
この態度の差がすごすぎて、実は飼い主は柴犬に好かれていないんじゃないか?と思うほど。
でも、一番好きだからこそ、飼い主にはこの態度になるという、ちょっと不思議な性格をしています。
怖かったり不安になったりすると、真っ先に飼い主のところに行くくせに、甘えるのはダメだとでも思っているのでしょうか?
すべての柴犬がこのような態度を取るわけではないとは思いますが、テレビでも同じような柴犬のツンデレ動画が放送されたこともあるので、柴犬あるあるなんだと思います。
柴犬の性格は様々
一口に柴犬と言っても、気が強い柴犬もいれば、気が弱い性格の柴犬もいます。
一般的に、メスの方が気が強くて気難しい性格をしていることが多く、オスの方が気が弱いものの、単純で扱いやすい性格であることが多いです。
これは、柴犬に限ったことではなく、犬の性別での性格の傾向です。
それなら、オスの方が飼いやすいの?と思うかもしれませんが、性格はオス・メスだけで決まるわけではありません。
どちらを飼うかは、好みや相性で選ぶことをおすすめします。
ここまで書くと、やっぱり柴犬はちょっと難しい性格をしているんだと思われてしまうかも知れません。
確かにちょっと難しいところもありますが、実際はそんなイメージよりもずっとおとなしく、扱いやすい性格をしています。
懐いてしまえば、こんなに従順で飼いやすい犬はいないと思えるほど、柴犬のイメージがきっと変わりますよ!